各分野で活躍する4人が連なる「4 colors」。
自分たちの好きな「もの」「こと」「暮らし」を、好き勝手紹介していきます。
記念すべき一回目は、新潟市秋葉区にある近藤清四郎農園さんをご紹介します。
TEXT : Saori Nakajima PHOTO : Kazuriro Asazuma

新潟市秋葉区にある「近藤清四郎農園」さんは、新潟県内ではめずらしい「ほうれん草の専門農家」。
敷地内にあるハウス5棟には、有機栽培でつくられたほうれん草が、すくすくと育っています。
甘味が強く、肉厚の葉が特徴的な近藤さんのほうれん草。
そこには、近藤さんならではの想いが込められています。



一番のこだわりは「土」。
5年かかったというこの土は、ほうれん草を作る命の源。
土に直接、牛ふんや米ぬかを混ぜ合わせ、ひと棟ずつ丁寧に手でかき混ぜます。
最終確認は「土を食べること」。温度や湿気で微妙に変化するため、「自分の口で味わうことで、甘い土=甘いほうれん草になる」と近藤さん。

さらには、土の中の温度が上がりすぎないようにコモをを敷き、温度、湿度、水、光の具合を、事細かに調整していきます。
「ほうれん草も生き物だっけさ。毎日、おはようとか、今水くれてやるろーって、声をかけてやるんさ」
種を蒔いてから収穫まで約1ヵ月。最後まで手を抜くことなく、近藤さんの想いが込められたほうれん草が、ようやく私たちのもとに届けられます。

周りに樹木農家が多い中、葉物農家として奮闘する近藤さん。土のレシピは祖父の手帳から見つけ、さらにそれを自己流にアレンジ。

ほうれん草のほかにも、春菊なども栽培。臭みや苦みがない春菊は、そのまま生でいただける。

米粉とほうれん草の粉末を混ぜ合わせた、奥様手製のパウンドケーキ。もちもちとした食感と甘さ控えめが美味。

優しい笑顔が印象的な近藤さんご夫婦。愛犬・黒柴犬 正宗君も、元気にお客様をお出迎え。
この甘い甘いほうれん草。私的なおすすめレシピはシンプルにいただくこと。
さっと洗ったほうれん草の上には、オリーブオイルと岩塩のみ。
ほうれん草の甘味をダイレクトに味わえます。
お好みでパルメザンチーズを加えても美味です。
新潟では唯一無二と言っても過言ではない、有機栽培ほうれん草。
ぜひ、お試しあれ!
DATA
近藤清四郎農園 新潟市秋葉区浦興野306 電話 : 070‐4231‐5984(9時~15時) 定休 : 日曜 |